早坂・三嶋国際特許事務所 HAYASAKA & MISHIMA GLOBAL PATENT   大阪市中央区,バイオテクノロジー,医薬,有機化学,無機化学,医療器具,機械,特許

早坂・三嶋国際特許事務所

 

IP Laws Revisions/知財法改正

[21] 商標法改正(平成18年改正)

商標法改正

■平成18年の法改正により、商標法が以下の点につき改正された。

1.定義 ・・<適用:2007年4月1日以後にされる出願>
    商2(2): 役務として、小売・卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供が新たに加えられた。
  
    商2(3): 標章の使用に、商品又は商品包装に標章を付したものの「輸出」が追加 された。

2.団体商標 ・・<適用:2006年9月1日以後にされる出願>
    商7: 団体商標の商標権を享受し得る主体として、「その他の社団」が加えられた。 (例:商工会、商工会議所、特定非営利活動法人等)。

3.擬制侵害 ・・<適用:2007年1月1日以後にした行為>
  商37: 登録商標(類似商標)を指定商品(類似商品)に添付して使用したものを「輸出のため」に所持する行為が擬制侵害に追加された。

4.侵害罪 ・・<適用:2007年1月1日以後にした行為>
  商78: 商標件(専用使用権)侵害:10年以下の懲役及び/又は1000万円以下の罰金刑に引き上げ。
  
    商78-2: : 5年以下の懲役及び/又は500万円以下の罰金刑に引き上げ。

5.法人重課 ・・<適用:2007年1月1日以後にした行為>
     商82(1): 侵害・擬制侵害の法人重課:3億円以下の罰金刑。


[20] 特許法改正(平成18年改正)

特許法改正

■平成18年の法改正により、特許法が以下の点につき改正された。

1.実施の定義 ・・<適用:2007年4月1日以後にされた出願>
  
特2(3): 特許発明の実施に「輸出」が追加された。

2.拒絶理由通知後の補正の制限 ・・<適用:2007年4月1日以後にされた出願>
  
特17-2(4):  拒絶理由通知後に請求の範囲について補正をするときは、拒絶理由通知において特許性有無の判断が示された発明と補正後の請求範囲に記載された発明とが、発明の単一性要件を満たすようにしなければならない。違反は拒絶理由。

特17-2(5): 最初の拒絶理由通知であっても、出願分割によりリンクしている 他の出願 において同一の拒絶理由を既に通知してある旨の通知を併せて受けた場合は、その後の補正には、最後の拒絶理由通知後の場合と同一の要件が課される(違反は補正却下)。

3.外国語書面出願の翻訳文提出期限 ・・<適用:2007年4月1日以後にされた出願>

特36-2(2): 外国語書面出願の翻訳文の提出期限につき、出願日から1年2月に変更。但し、優先権を伴うときは、この「出願日」は優先日を指す。
なお、分割、変更又は実用新案登録からの特許出願の場合は、出願日から2ヶ月以内なら翻訳文を提出できる。

4.分割の時期的制限の緩和 ・・<適用:2007年4月1日以後に親出願がされたもの>

特44(1)(i)-(iii): 分割出願できる時期として、従来の補正可能期間中に加え特許査定(拒絶査定不服審判請求後のものを除く)の謄本送達から30日以内、及び、最初の拒絶査定謄本送達日から30日以内の期間が追加された。これらは、特許料納付期間や審判請求期間の延長があったときは、自動的に延長されたとみなされる(特44(6))。

5.拒絶理由の通知 ・・<適用:2007年4月1日以後にされた出願>

特50: 最初の拒絶理由通知に際し、出願分割によりリンクしている他の出願において、既に通知した拒絶理由と同一である旨併せて通知(特50-2)した場合は、これに対し提出された要件違反の補正を却下(特53(1))するとき拒絶理由を通知することなく拒絶査定できる。

6.通知済みの拒絶理由と同一である旨の通知 ・・<適用:2007年4月1日以後にされた出願>

特50-2: 拒絶理由通知に際し、出願分割によりリンクしている他の出願において通知した拒絶理由と同一であるときは、その旨併せて通知しなければならない。

7.補正の却下 ・・<適用:2007年4月1日以後にされた出願>

特53(1): 最後の拒絶理由通知後、又は、出願分割によりリンクしている他の出願において通知した拒絶理由と同一である旨の通知(特52-2)を併せてした最初の拒絶理由通知後は、要件違反の補正は、却下しなければならない。

8.擬制侵害  ・・<適用:2007年1月1日以後にした行為>

特101: 特許に係る物(又は特許に係る生産方法で生産した物)を業として「輸出のため」に所持する行為が、特許権(又は専用実施権)侵害に追加された。

9.侵害罪 ・・<適用:2007年1月1日以後にした行為>

特196: 特許権(専用時試験)侵害:10年以下の懲役及び/又は1000万円以下の罰金刑に引き上げ。

特196-2: 擬制侵害: 5年以下の懲役及び/又は500万円以下の罰金刑に引き上げ。

10.法人重課 ・・<適用:2007年1月1日以後にした行為>

特201(1): 侵害・擬制侵害の法人重課:3億円以下の罰金刑。


▲ページtopへ
 

[19] 意匠法改正(平成18年改正)

意匠法改正

■平成18年の法改正により、意匠法が以下の点につき改正された。

1. 意匠の定義 ・・<適用:2007年4月1日以後にされる出願>

意2(2): 物品の機能を発揮できるようにするための操作の用に供される画像であって、その物品(又はこれと一体として用いられる別物品)に表示されるものも、意匠の構成要素に包含するよう、意匠の定義が拡張された。例えば、DVD録画再生機に接続された汎用のディスプレイに表示される操作画面等も、DVD録画再生機の意匠の構成要素として含めて権利化ができるようになった。但し、あくまで「物品の」意匠であることを要することから、パソコンのアプリケーションソフトの画面デザイン等、物品から独立しているものは該当しない。

2. 実施の定義 ・・<適用:2007年1月1日以後の行為>

意2(3): 意匠の実施に「輸出」が追加された。

3. 登録要件 ・・<適用:2007年4月1日以後にされる出願>
  
意3-2: 後願意匠が先願意匠の一部と同一・類似であっても、先願の意匠公報発行日より前に出願したものであり、且つ、先願と出願人が同一であれば、後願として排除されることはなくなった。但し先願が秘密意匠であっても、その最初の(図面等を含まない)意匠公報発行日が基準となる。

4. 新規性喪失例外手続 ・・<適用:2006年9月1日以後にされる出願>
意4(3): 新規性喪失の例外の手続のための証明書面の提出期限が、出願日から30日までに延長された。 

5. 関連意匠 ・・<適用:2007年4月1日以後にされる関連意匠出願>

意10(1): 自己の先願意匠の出願日以後でその公報発行日より前であれば、これを本意匠とし、これに類似する意匠を関連意匠として出願することが可能となった。但し本意匠が秘密意匠であっても、その最初の(図面等を含まない)公報発行日が基準となる。

意10(2): 本意匠の意匠権に専用実施権が設定されているときは、関連意匠の登録は受けられない。(本意匠と関連意匠が共に登録された後で、同時に専用実施権を設定することは可能。)

意10(3): 関連意匠にのみ類似する意匠は、意匠登録を受けることができない。

意10(4): 同一の本意匠の2以上の関連意匠同士には、先後願関係は適用がない。

6. 秘密意匠 ・・<適用:2007年4月1日以後にされる出願>

意14: 意匠を秘密にする旨の請求を、出願と同時のみならず、設定登録料納付と同時にも行うことが可能となった。

7. 存続期間 ・・<適用:2007年4月1日以後の出願日を有する意匠権>

意21: 意匠権の存続期間が、設定登録日(関連意匠の場合本意匠の意匠権の設定登録日)から20年までに延長された。

8. 登録意匠の範囲:

意24(2): 意匠の類否の判断は、需要者の視覚を通じて起こさせる美観に基づいて行うものであることを明確化。

9. 擬制侵害 ・・<適用:2007年1月1日以後にした行為>

意38(1)(ii): 登録意匠・類似意匠に係る物品を業として「輸出のため」に所持する行為が、擬制侵害に追加された。

10. 侵害罪 ・・<適用:2007年1月1日以後にした行為>

意69: 意匠権(専用実施権)侵害:10年以下の懲役及び/又は1000万円以下の罰金刑に引き上げ。

意69-2: 擬制侵害: 5年以下の懲役及び/又は500万円以下の罰金刑に引き上げ。

11. 法人重課 ・・<適用:2007年1月1日以後にした行為>

意74(1): 侵害・擬制侵害の法人重課:3億円以下の罰金刑。


▲ページtopへ
 

[13] 特許侵害訴訟の手続につき特許法改正(2005年4月1日施行)

特許法改正

1.特許侵害訴訟において、特許が無効審判で無効にされるべきものと認められるときは、権利を行使できない(104条の3、第1項)。但し、この規定による攻撃/防御方法が、審理遅延目的で提出されたときは、却下決定ができる(2項)。この規定による攻撃/防御方法の提出は、特許侵害裁判所が、特許権について審判請求があった旨の通知を受けた場合は、特許庁長官に通知され(168条5項)、審判官は裁判所に対し、必要な訴訟記録の写しを求めることができる(6項)。

2.特許侵害訴訟における書類提出命令に対して書類の所持者に提出拒否の正当理由があるか否か、の判断のため書類の開示と意見聴取が必要と認めるとき、裁判所は、当事者、訴訟代理人、補佐人に書類を開示できる(105条3項)。

3.秘密保持命令:
(1) 特許侵害訴訟において、準備書面又は証拠に営業秘密が含まれ、開示により事業活動に支障をきたすおそれがあり、これを防ぐため開示・使用を制限する必要があることを当事者が疎明して秘密保持命令を申立てた場合、裁判所は決定で、申立て後に開示した営業秘密の保持を、当事者、訴訟代理人、補佐人に命ずることができ、命令は、決定書の送達により発効する。申立を却下した裁判に対しては、即時抗告が可能(105条の4)。秘密保持命令違反は、親告罪とし、違反者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処す。

(2) 秘密保持命令を受けた者又は申立した者は、要件欠如を理由として、秘密保持命令の取消しを申立てることができ(105条の5第1項)、申立てについての裁判に対しては即時抗告ができる(3項)。秘密保持命令を取消す裁判は、確定により発効する(4項)。

(3) 秘密保持命令が発せられた訴訟の訴訟記録につき、民訴92条1項の閲覧制限の決定があった場合、秘密保持命令を受けていない当事者からの閲覧請求があったときは、閲覧制限を申立てた当事者の全員が閲覧に同意していない限り、秘密保持命令を申立てた当事者に直ちにその旨通知し(105条の6第1項)、請求から2週間経過まで、又は閲覧請求した当事者に対する秘密保持命令の申立てがあったときはその裁判の確定まで、閲覧を許可しない(2項)。

4.当事者尋問等の公開停止: 特許侵害訴訟において、侵害有無の判断の基礎となる事項の尋問につき、営業秘密に該当して公開では十分陳述ができず侵害の有無の適正判断ができないと認めるとき、裁判官の全員一致により、非公開で尋問を行うことができる(105条の7第1項)。この場合、裁判所は、陳述すべき事項の要領を記載した書面を提示させることができ、何人も当該書面の開示請求はできないが(3項)、裁判所は当事者等の意見聴取の必要があるときは、当該書面を当事者等に開示できる(4項)。


[8] 実用新案登録に基づく特許出願が可能に(施行2005年4月1日)

実用新案登録

■ 実用新案登録に基づく特許出願を可能にする法改正が、2005年4月1日より施行。施行後にした実用新案の出願にのみ適用される。 主要な改正点は下記のとおり:

(1) 実用新案登録に基づいて、権利者は特許出願をすることが可能に。ただし、下記の要件を全て満たすことが必要(特46条の2)。

  (a) 実用新案登録の出願日から3年以内であること。
  (b) 実用新案登録の出願人/権利者が、実用新案技術評価の請求をしていないこと。
  (c) 他人が実用新案技術評価の請求をした旨、特許庁から出願人/権利者が通知を受けた日から30日を経過していないこと。但し、不帰責事由により経過せざるを得なかったときは、期間経過後6ヶ月以内、且つ、当該事由消滅後14日(在外者は2ヶ月)以内なら例外的に許可(3項)。
  (d) 実用新案登録に対する無効審判請求があり、最初の答弁期間を経過したものでないこと。
  (e) 利害関係人〔実用新案権につき、専用実施権者、質権者、職務発明であることによる法定通常実施権者、(実用新案権/専用実施権についての) 許諾通常実施権者〕があるときは、その承諾を得ていること(4項)。

(2)上記により特許出願をする場合、その実用新案権は放棄しなければならない(1項)。

(3) 上記による特許出願の内容につき、実用新案の出願の出願当初の明細書に記載していた事項の範囲内のものに限り、実用新案の出願の時にしたものとみなす(2項)。

(4) 上記による特許出願については、実用新案の出願日から3年を経過していても特許出願日から30日以内なら、出願審査請求が可能(特48条の3第2項)。


[6] 実用新案権の存続期間が10年に(施行2005年4月1日)

実用新案権の存続期間が10年


■ 実用新案権の存続期間を長期化する法改正が2005年4月1日より施行。施行後にした実用新案の出願にのみ適用される。主な内容は次のとおり:

(1) 実用新案権の存続期間を、出願日から10年へと延長(実15条)。
 
(2) 特許出願/意匠出願を実用新案の出願へと変更できる最長期間を  
       特許/意匠の出願日から9年6ヶ月まで延長。


▲ページtopへ
 

 

 

[4] 登録された実用新案の内容訂正が柔軟に(施行2005年4月1日)

実用新案の内容訂正

■ 登録された実用新案の明細書などについて、訂正の柔軟化と無効理由追加の法改正が2005年4月1日より施行。施行後にした実用新案の出願についてのみ適用される主な内容は次のとおり:

(1) 明細書などの訂正が、一回に限り可能に(実14条の2、第1項)。
但し、最初の実用新案技術評価書の謄本送達後2ヶ月を経過せず<但し不帰責事由により経過した場合は、経過後6ヶ月以内、且つ当該事由消滅後14日(在外者は2ヶ月)以内(6項)>且つ、無効審判につき最初の答弁期間の経過後でもないこと。

(2) 訂正で、請求範囲の減縮、誤記訂正、不明瞭記載の釈明が可能に(実14条の2、第2項)。

(3) 訂正による、訂正目的違反、新規事項導入、拡張/変更などを、無効理由として追加(実37条1項7号)。


[2] 無効審判手続に関する(施行2004年1月1日)

無効審判手続

■ 2004年1月1日より施行の、無効審判手続に関する法改正。

1.改正の狙い:特許の有効性判断手続きの簡素化と、無効審判手続の迅速化。

2.改正の要点:

(a) 特許異議申立手続の廃止。

(b) 無効審判請求人につき、利害関係の必要性を廃止。

(c) 特許無効審判の審決があった後の訂正審判(特許の請求の範囲/明細書等の訂正を求める特許庁における査定系手続)を請求することの原則禁止。 その上で、訂正審判請求を例外的に許可する90日間の期間枠を新設(この期間枠は、特許無効審判に対する訴えを東京高裁に提起した日から起算)。

(d) 無効審判の審決に対する訴えが東京高裁に継続した場合(上記時間枠内に)訂正審判の請求があったときは、そのこと自体を根拠に審決を取消す裁量権を、東京高裁に付与(取消により無効審判が特許庁に再係属)。

(e) 上記の訂正審判を、再係属した無効審判手続き中で「訂正請求」の形で組み込むことにより無効審判と一体化。

(f) 特許維持の審決が東京高裁により取消されて確定し、無効審判が再係属するに際して、判決確定後1週間以内に審判長に申立てた場合に限って、訂正請求のための機会を付与。

3.経過措置:この改正は、2004年1月1日以降に請求された無効審判及びこれにリンクした訂正審判に適用される。 この日以前に請求された無効審判には、審決確定まで、改正前の特許法(旧法)が適用される。


▲ページtopへ